足の陽明胃経

経穴名 よみ 経穴の位置 経穴の効果
承泣 しょうきゅう 顔面部、眼球と眼窩下縁の間、瞳孔線上。 禁鍼穴、眼疾患、涙目
四白 しはく 顔面部、眼窩下孔部。 眼疾患、顔面麻痺、上歯痛、三叉神経痛、口内炎
巨髎 こりょう 顔面部、瞳孔線上、鼻翼下縁と同じ高さ。
注:正視し、瞳孔の垂線と鼻翼下縁の水平線の交点にある。
上歯痛、蓄膿症、肥厚性鼻炎、三叉神経痛、顔面神経麻痺
地倉 ちそう 顔面部、甲角の外方0.4寸(指寸)。
注:甲角の外方、鼻唇溝あるいは鼻唇溝の延長線上にある。
三叉神経痛、顔面神経麻痺
大迎 だいげい 足関節後内側、内果尖とアキレス腱の間の陥凹部。 下歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺
頬車 きょうしゃ 顔面部、下顎角の前上方1横指(中指)。
注:下顎角の斜め上方、口を閉じて噛むと咬筋が隆起し、力を抜くと陥凹するところにある。
下歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺
下関 げかん 顔面部、頬骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部。
注:口を閉じ、頬骨弓下方の陥凹部、上関(GB3)の真下にある。
禁灸穴、歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺
頭維 ずい 頭部、額角髪際の直上0.5寸、正中線の外方4.5寸。 禁灸穴、偏頭痛、涙目
人迎 じんげい 前頭部、甲状腺軟骨上縁と同じ高さ、教唆乳突筋の前縁、総頸動脈上。
注1:胸鎖乳突筋は抵抗に抗して頭を反対側に向けるとより明瞭に現れる。
注2:扶突(LI18)、天窓(SI16)および甲状軟骨上縁と同じ高さにある。胸鎖乳突筋の前縁が人迎 (ST9)、後縁が天窓(SI16)、前縁と後縁の中央に扶突(LI18)がある。
禁灸穴、高血圧症、関節リウマチ、喘息、胃痛、眩暈、バセドウ病
水突 すいとつ 前頭部、輪状軟骨と同じ高さ、胸鎖乳突筋の前縁 気管支炎、喘息、リンパ節炎、バセドウ病、咳嗽
気舎 きしゃ 前頸部、小鎖骨上窩で鎖骨胸骨端の上方、胸鎖乳突筋の胸骨頭と鎖骨頭の間の感応部。
注1:胸鎖乳突筋は、抵抗に抗して頭を反対側に向けるとより鮮明に現れる。
注2:鎖骨上方で、人迎(ST9)の下方にある。
咽頭通、咳、喘息
缺盆 けつぼん 前頸部、大鎖骨上窩、前正中線の外方4寸、鎖骨上方の陥凹部。 禁鍼穴、喘息、肋膜炎、気管支炎、上肢の麻痺
気戸 きこ 前胸部、鎖骨下縁、前正中線の外方4寸。 呼吸器疾患、心臓疾患、乳腺炎、肋間神経痛、喘息、咳、胸部のはり、胸部苦満などの呼吸器疾 患、気管支炎
庫房 こぼう 前胸部、第1肋間、前正中線の外方4寸。 呼吸器疾患、心臓疾患、乳腺炎、肋間神経痛
屋翳 おくえい 前胸部、第2肋間、前正中線の外方4寸。
注:第2肋間は、胸骨角と同じ高さの第2肋骨の下である。
呼吸器疾患、心臓疾患、乳腺炎、肋間神経痛
膺窓 ようそう 前胸部、第3肋間、前正中線の外方4寸。 胸痛、肋間神経痛
乳中 にゅうちゅう 前胸部、乳頭中央。
注:男性では乳頭中央は第4肋間に当たる。
禁鍼灸穴
経穴名 読み 経穴の位置 経穴の効果
乳根 にゅうこん 前胸部、第5肋間、前正中線の外方4寸。
注:男性では乳頭線と第5肋間の交わるところ、女性では乳房下縁の中点にある。
肋間神経痛
不容 ふよう 上腹部、臍中央の上方6寸、前正中線の外方2寸。
注1:巨闕(CV14)の外方2寸にある。
注2:胸骨下角が狭く、不容(ST19)の下に肋骨がある場合は、斜刺を採用すべきである。
嘔吐、心悸亢進、胃痙攣、肋間神経痛、胃酸過多
承満 しょうまん 上腹部、臍中央の上方5寸、前正中線2寸。
注:天枢(ST25)の上方5寸、不容(ST19)の下方 1寸、上脘(CV13)の外方2寸にある。
胃疾患、肋間神経痛、肝疾患に伴う胃上部不快感、心臓疾患、喘息
梁門 りょうもん 上腹部、臍中央の上方4寸、前正中線2寸。
注:天枢(ST25)の上方4寸、承満(ST20)の下方 1寸、中脘(CV12)の外方2寸にある。
胃疾患全般
関門 かんもん 上腹部、臍中央の上方3寸、前正中線2寸。
注:石関(KI18)、建里(CV11)と同じ高さで、それらの外方にある
胃疾患全般
太乙 たいいつ 上腹部、臍中央の上方2寸、前正中線の外方2寸。
注:商曲(KT17)、下脘(CV10)と同じ高さで、それらの外方にある。
胃炎、胃アトニー、胃拡張、胃下垂、胃痙攣、胃潰瘍、食欲不振、肝臓疾患、胆嚢炎、胆石
滑肉門 かつにくもん 上腹部、臍中央の上方の1寸、前正中線の外方2寸。
注:水分(CV9)と同じ高さで、その外方にある。
腎炎、腎盂炎、消化不良、胃下垂症、十二指腸潰瘍
天枢 てんすう 上腹部、へそ中央の外方2寸。 大腸疾患、下痢、便秘、腸炎、腎炎、腎盂炎、肝臓疾患、生殖器疾患、腰痛
外陵 がいりょう 下腹部、へそ中央の下方1寸、前正中線の外方2寸。
注:中注(KI15)、陰交(CV7)と同じ高さで、それらの外方にある。
大小腸疾患、腎臓疾患、腰痛、生殖器疾患、胃下垂、生理痛
大巨 だいこ 下腹部、臍中央の下方2寸、前正中線の外方2寸。
注:四満(KI14)、石門(CV5)と同じ高さで、それらの外方にある。
大腸疾患、腎疾患、婦人科疾患、膀胱炎、月経困難
水道 すいどう 下腹部、臍中央の下方3寸、前正中線の外方2寸。
注:天枢(ST25)の下方3寸、大巨(ST27)の下方 1寸、関元(CV4)の外方2寸にある。
膀胱疾患、尿道疾患、子宮疾患
帰来 きらい 下腹部、臍中央の下方4寸、前正中線の外方2寸。
注:天枢(ST25)の下方4寸、水道(ST28)の下方
1寸、中極(CV3)の外方2寸にある。
男女泌尿器生殖器疾患、膀胱疾患
気衝 きしょう 鼡径部、恥骨結合上縁と同じ高さで、前正中線の外方2寸、大腿動脈拍動部。
注:天枢(ST25)の下方5寸、曲骨(CV2)の外方2寸にある。
禁鍼穴、腹膜炎、腹水、下腹痛、睾丸炎、子宮内膜炎
経穴名 読み 経穴の位置 経穴の効果
髀関 ひかん 大腿前面、3筋(大腿直筋と縫工筋と大腿筋膜張筋)の近位部の間の陥凹部。
注1:股関節と膝をわずかに屈曲し、大腿をわずかに外転し、大腿前内側に加えられて抵抗に抗したとき、三角形の陥凹が現れる。大腿直筋近位部は、内側の縫工筋と外側の大腿筋膜張筋の間の陥凹部にある。髀関(ST31)は、三角形の頂点の下方にある陥凹部の最も深い部分にある。注2:膝蓋骨底外端と上前腸骨棘を結ぶ線が、恥骨結合下縁の水平線と交わるところにある。
腓側大腿皮神経痛、股関節炎
伏兎 ふくと 大腿前外側、膝蓋骨底外端と上前腸骨棘を結ぶ線上、膝蓋骨底の上方6寸。 腓側大腿皮神経痛、坐骨神経痛、下肢麻痺、脚気
陰市 いんし 大腿前外側、大腿直筋腱の外側で膝蓋骨底の上方3寸。
注:伏兎(ST32)と膝蓋骨底の上方3寸。
禁灸穴、下腹部の冷感、下腹痛、膝痛、膝の冷え、脚気、大腿神経痛
梁丘 りょうきゅう 大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、
膝蓋骨底の上方2寸。
注:大腿の筋を緊張させると、大腿直筋腱と外側広筋がより明瞭になる。梁丘(ST34)は、大腿直筋腱と外側広筋の間で陰市(ST33)の直下1寸にある。
腹痛、胃痙攣、下痢止め、膝痛、胆石、胃の痛 み、大腿痛、片麻痺、膝関節及びその周囲軟部組織の知覚・運動障害、急性胃炎
犢鼻 外膝眼 とくび
がいしつがんそとしつがん
膝前面、膝蓋靱帯外方の陥凹部。
注:膝を屈曲したとき、膝蓋骨外下方の陥凹部にある。
膝関節炎、膝関節症、脚気
足三里 あしさんり 下腿前面、犢鼻(ST35)と解谿(ST41)を結ぶ線上、犢鼻(ST35)の下方3寸。
注:前頸骨筋上にある。
各慢性疾患、消化器疾患、ノイローゼ、坐骨神経痛、養生保健の灸穴、消化器・呼吸器・心臓など内臓の病気、神経症、蓄膿症、婦人病、高血圧、慢性疲労、片麻痺、膝、半身不随・運動疾患等万病に効果的
上巨虚 じょうこきょ 下腿前面、犢鼻(ST35)と解谿(ST41)を結ぶ線上、犢鼻(ST35)の下方6寸。
注:前頸骨筋上にある。
大腸疾患、脚気、腓骨神経痛
条口 じょうこう 下腿前面、犢鼻(ST35)と解谿(ST41)を結ぶ線
上、犢鼻(ST35)の下方8寸。
注:前頸骨筋上、豊隆(ST40)と同じ高さにある。
禁灸穴、下肢麻痺、脚気、胃弱
下巨虚 げこきょ 下腿前面、犢鼻(ST35)と解谿(ST41)を結ぶ線上、犢鼻(ST35)の下方9寸。
注:前頸骨筋上、陽交(GB35)、外丘(GB36)と同じ高さにある。
小腸疾患、脚気、腓骨神経痛
豊隆 ほうりゅう 下腿前外側、前頸骨筋の外縁、上果尖の上方8寸。
注:条口(ST38)の外方1横指(中指)にある。
脚気、足背痛、下肢麻痺
解谿 かいけい 足関節前面、足関節前面中央の陥凹部、長拇指伸筋腱群と長指伸筋腱の間。
注:足関節を背屈させたときに足背に明瞭に現れる2つの腱の間で、内果尖、外果尖を結ぶ線上の中点にある。
足関節炎、リウマチ、足間接捻挫、下肢麻痺、上瞼下垂、足の捻挫、足首関節のはれ・痛み、下腿の知覚・運動障害、片麻痺、頭痛、めまい、腹 脹、腹痛、腸鳴、下痢
衝陽 しょうよう 足背、第2中足骨底部と中間楔状骨の間、足背動脈の拍動部。 食欲不振、嘔吐、上歯痛、顔面麻痺、捻挫、足関節痛、リウマチ
経穴名 読み 経穴の位置 経穴の効果
陥谷 かんこく 内庭と解谿の間、内庭から2寸 足背水腫、足底痛、急・慢性胃炎、下痢、顔面の
はれ・むくみ、口内炎、中耳炎、発熱、足軟無力、足関節障害、片麻痺、レイノー症、歯痛
内庭 ないてい 足背、第2・第3足指関節間、みずかきの後縁、赤白肉際。 食傷、足背水腫、第2指の麻痺、顔面麻痺、上歯痛
厲兌 れいだ 足の第2指、末節骨外側、爪甲角の近位外方0.1寸(指寸)、爪甲角外側縁の垂線と爪甲基底部の水平線の交点。 腹張、腹水、脳卒中、ノイローゼ、脳貧血、顔面麻痺
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