1.急性腰痛発作
急性腰痛発作とは、突然予期せずに腰に激しい痛みが起こるもので、一般には「ギックリ腰」と呼ばれます。
ギックリ腰は激しい運動や動きをしたから起こるというものではありません。「重い物を持ち上げようとした」とか、「体をちょっと捻った」、「何かを拾おうと前かがみになった」、「同じ姿勢で疲れたから背伸びをした」、といった日常生活のちょっとした動作がきっかけとなって起こります。
時には、「くしゃみ」や「せき」をしただけで起こることもあります。

この原因の多くは、腰の筋肉の肉離れや腰椎椎間関節の捻挫など腰椎周辺の関節や筋肉、靭帯の一時的な障害、損傷などです。
痛みは激しいですが、心配のない場合も多いようです。ギックリ腰の痛みは西洋では「魔女の一撃」といわれるくらい激しい痛みが伴う場合が多く、腰を曲げることができず、立ち上がる、中腰になるなど、腰に少しでも負担のかかる動作が困難になります。
最初は痛みのために歩くこともままならなかったり、横になって体勢を変えるだけでも痛いことが少なくありません。なかには、痛くて呼吸するのも辛い、痛みのあまり冷や汗が出てくる場合もあります。その激しい症状のわりには、すぐに病院へ行かなければならないといった重症のケースは少ないものです。下肢(足)の感覚が麻痺したり、痛みがあるといった場合は別として、たいていはしばらく安静にしていれば痛みは軽くなってきます。ギックリ腰を発症すると突然激しい痛みが起こるため、すぐ病院へと考えがちですが、動くのもつらいのに無理をして病院に行く必要はありません。しかし念のため、腰は痛くても
| ●「足の感覚があるか」 ●「足にしびれはないか」 ●「足首や足は動かすことができるか」 |
2.ギックリ腰の前兆
ギックリ腰は突然起こるように思われますが、日常生活のなかで、少しずつ腰に負担がかかってきた結果ともいわれます。それまで、まったく前兆もなかったという人もいますが、冷静に考えると、いつもと違った感じがしていたというケースもあります。
| ●腰と背中がいつもより張った感じ。 ●腰や背中がズーンと重い感じ。 ●鈍痛がある。 ●腰や背中の筋肉がかなり凝った感じ。 ●座ったり、立ったりするときに腰に違和感を感じる。 |
といった「下肢の神経症状」を調べます。下肢の神経症状がある場合には、すぐに病院に行く必要があります。
3.ギックリ腰になったら
ギックリ腰が発症したら、まずは安静にします。室内など横になれる場所であれば、横になります。あおむけ、横向きなど自分で楽な姿勢をとります。
屋外であれば、壁にもたれかかったり、座れる場所を探して少しでも休んでから、次の行動に移るようにします。
安静にしていれば、通常、数日で痛みはだいぶ軽くなってきます。冷却して痛みが軽減する場合は冷却します。さすった方が気持ちよければさすります。
初めてギックリ腰になった時は、一度は病院にかかって、正確な診断を受けておくとよいでしょう。特に問題がなければ、病院で痛み止めの薬と湿布薬やコルセットが処方され、自宅で安静にするよう指示が出ます。
ギックリ腰の多くは腰椎周辺の関節や筋肉、靭帯の一時的な障害ですが、それだけが原因とはかぎりません。急性腰痛発作とされるなかには、「椎間関節性腰痛」、「椎間板性腰痛」、「腰椎椎間板ヘルニア」、高齢者に多い「骨粗鬆症による圧迫骨折」などがあります。
スポーツなどに起因する「腰椎分離症」「脊椎すべり症」、中高年に多い「腰椎変性すべり症」、脊柱管が狭くなり起こる「腰部脊柱管狭窄症」、感染により脊椎に炎症が起こる「化膿性脊椎炎」、さらに「脊椎腫瘍」や「脊髄腫瘍」も腰痛を引き起こしますので注意が必要です。
4.再発防止
ギックリ腰になると、その痛みの経験のために、「また痛みが出たらどうしよう」と動くのが怖くなることがあります。確かにギックリ腰は、再発しやすいのも特徴です。なかには、年に何度も繰り返す人もいます。しかし、再発が怖いからといって、あまりにも慎重になりすぎていても、かえってよくありません。
初期のうちは、確かに安静にするのが一番ですが、いつまでも安静にしていると、逆に筋肉が衰えたり、血行不良を起こしたりし、腰に悪い影響を与えることがあります。数日たって痛みが治まってきたら、自分の無理のない範囲で徐々に動くようにしますし、再発予防にリハビリを開始することも必要です。
リハビリには、•運動療法•マッサージ•EMS•電気療法などを行います。
再発を防止するために心がけたいことは、日常なるべく腰に柔軟性を持たせるようにストレッチなどを心がけます。また、自然なS字カーブになる姿勢を保つこと、腰に負担をかけるような動作をなるべくしないことなどが大切です。
ギックリ腰に一度なったことのある人は、なんとなくまたなりそうだとわかるときがあるようですが、その際、整体療法では「筋連動法」や「骨盤調整」「経絡調整」などの整体手技に加え、「低周波療法」・「超短波療法」・「電位療法」などの医療機器を併用すると大変に効果的です。